こんにちは。
歯科医師の濱岡玄です。
もうすぐ今年も終わりに近づいており、一年の短さを感じております。
今回は小児期の健康診断についてお話ししたいと思います。
子供の歯科検診は年齢によって確認することが異なります。
子供の歯科検診に行ってるけど何を見てもらっているか分からない、何が目的で行っているのかわからないという親御さん向けに年代別歯科検診の目的などをお話しさせて頂きたいと思います。
先生やお子さんの協力度によって検査が異なる場合もあると思いますでご了承頂ければと思います。
〜3歳児未満小児の場合〜
年齢的に計画的な治療を行うことが難しいため、虫歯の発生や進行抑制を目的として検診します。
虫歯のない子供は、一般的な検査である、お口の中の清掃状態、哺乳、離乳、砂糖の摂取の状態等を確認いたします。
その後、清掃、虫歯防止のためフッ素の部分的な塗布を行い年2回程度検診を行います。
虫歯や噛み合わせの異常のある子供は、一般的な検査に加え、虫歯治療を行います。
初期の場合はお薬をつけて経過を追っていき、進行している場合は、削る治療をしていきます。
また、この時期の虫歯は他の子供の歯に重大な虫歯を引き起こすのみでなく、大人の歯の虫歯の多発リスクがとても高いことを親御さんに説明させていただき、口腔清掃の方法や砂糖の摂取制限の重要性をお伝え致します。
噛み合わせの異常はこの時期治療を行うことは難しいため3歳半以降まで経過観察とすることが多いです。
〜小学校就学前の子供の場合〜
この時期になると家族以外の社会に関わるようになるため、家庭外で砂糖を含む食品を摂取する可能性が増えてきます。
そのためこの時期の定期検診は、食生活の変化の確認、隣接面う蝕(歯と歯の間の虫歯)の確認、フッ素含有歯磨剤の利用推奨、シーラント処置等を目的としています。
虫歯のない子供は引き続き一般的な検査である、お口の中の清掃状態、習癖、砂糖の摂取の状態を確認いたします。
その後、虫歯防止のためにフッ素の部分的な塗布を行います。また、今後はフッ素含有歯磨剤を使用して頂くよう説明し、シーラント処置を行い、年2回程度検診にきていただきます。
虫歯ある子供は、一般的な検査・処置に加え、この時期の歯と歯の間の虫歯は、清掃不良よりも砂糖の摂取による可能性が大きいことを親御さんに説明し摂取を制限してもらいます。
この時期に虫歯になると、左右反対の歯も同じ箇所が虫歯になることが多いため3〜4ヶ月に一度検診に来ていただきます。
〜小学生の子供の場合〜
小学生になると比較的規則正しい生活になりますが、これまで以上に広い社会で生活するようになります。そのため親御さんによる砂糖接種制限と口腔清掃管理が難しくなります。また乳歯永久歯の生え変わりの時期でもあるため虫歯のより一層の管理と噛み合わせの管理を目的として検診いたします。
この時期で最も大事なのが第一大臼歯(6歳臼歯)の虫歯防止です。完全に生えてくるまでに虫歯になることが多く、生えてきた歯の咬合面(咬む面)をよく磨くよう説明します。完全に出てくるまでの間は定期的にフッ素を塗布し、その後はシーラント処置を行います。
異常な習癖があれば必要な注意を促します。
噛み合わせの異常が有り、必要が有れば歯列矯正や成長誘導などを行います。
子供の定期検診は上述した以上に確認することがあります。
子供の歯科検診は、虫歯・歯周病になりづらくし、大人になった時の骨格まで変えられる可能性があります。
今後の人生が大きく良くすることが出来ます。
歯医者さんに慣れてもらう意味でも是非小さい頃から通院してみてください。
世田谷区 千歳烏山
浜岡歯科クリニック